Since 2008.04.15


by horntail

小説その3

リクエスト頂いたので~
前作からかなりの間が空いちゃいましたが・・・投下しますねw
期待してくれる人がいるのはホント嬉しいですw


小説1・2はカテゴリの 小説 からお飛び下さい。


後述)
ってかw 
書いてたらすげー長くなったwwww
読んでくれた人乙ですww



炎メイジ・スナイパー・ナイト編


「ここが敵さんのアジトってわけね。 
 アンタたち 準備はいい?」

伝説の魔物ジャクムのアジトへとたどりついた
ナイト、炎メイジ、スナイパーの3人。

片手剣を鞘から抜き放ち
嬉々とした表情で尋ねるのはナイトだ。
女性でありながら騎士団長を務める腕前である。

「ええぇぇぇ!?
まさか正面突破なんて考えてるわけじゃないよね??」
深紅のローブに身を包んだ炎メイジが慌てる。

「無謀・・・だな」
ボソリと呟いたのはスナイパー。
希少となってしまった弩使いである。

「なによ。男のクセにだらしないわねぇ。
だったら他にどうするって言うの?」
苛立ちを含んだ口調で問うナイト。

「・・・・・・向こうにまわれば裏口がある。
 バカ正直に正面から突っ込むよりはマシだろう」

「それが罠かもしれないじゃないの。
・・・・・まぁいいわ 
アンタたちがそうしたいのならそっちから進入よ。」




シャキーン!!




切れ味鋭いナイトの刀が裏門を切り裂く。

中はコロシアムのような形状になっていた。
とはいえスタンドはなく、そこは決して広いとはいえないフロアになっている。
見下ろす形になる中央には、やや広いスペースがあり四方から階段が伸びている。

そして・・・階段の前にはモンスターの群れ―――

「ほらみなさい。 やっぱり待ち構えられていたじゃないの」
なぜか勝ち誇ったかのように言うナイト。

「いや・・・・明らかに数が少ない。
おそらく正門に数を集め、こっちには中級戦力を集めた感じだ。
雑魚を大量に相手するより楽だと思うが・・・?
中央にいるネクロマンサー 奴がボスだな。
魔法の衝撃波には注意しろよ」

一見するだけで冷静に戦力分析を終えるスナイパー。
眼前の敵から目を離すことなく
視線の端で、中央にいるネクロマンサーを捕らえる。

「フハハハ!!
飛んで火に入る夏の虫とはこのことだな」
ネクロマンサーが言う。

「ひぃぃぃ やるしか・・・ないんですね」
不安げな声をあげる炎メイジ。

「キサマラごときジャクム様の手を煩わせるまでもない。
キサマらの首をジャクム様の手土産に・・・」

が・・・
ナイトが敵に飛びかかるより、
スナイパーが矢を射るよりも
そしてネクロマンサーが口上を言い終えるよりも早く
炎メイジの呪文が完成した。

「ポイズンミスト!!」

炎メイジの振りかざした杖から濃緑の霧が吹き出るとあたりを包む。

「ギィィィ!!」
霧に触れたモンスターの体は変色し苦痛に顔を歪める。

「なっ!? 卑怯な!!」
思わず焦りの表情を浮かべるネクロマンサー。

ストイックなまでに効率を重視する彼らにとって
悠長に口上を聞く気などさらさらない。

序盤に中毒効果のある霧を撒くことで戦闘を優位に運ぶ。
これが彼らの戦いの基本スタイルであり、
ナイトとスナイパーが攻撃を仕掛けなかったのは毒霧から身を避けることを優先したのだ。


「くっ!! 行け!! お前たち!!」
フロアにいるモンスターに指示を飛ばすネクロマンサー。
モンスターとてバカではない。
害のある霧に触れたのは先陣のわずかだけであり、
霧の範囲外から攻撃のチャンスをうかがっている。


そこへ―――

「・・・・アイアンアロー」



バシュウッ!!!



低い呟きとともにスナイパーが放った矢が密集した敵を貫き一掃する。
修練された弩使いの放つ矢は鋼鉄をも貫くのだ。

「お・・・お前ら!! 固まるな 散れっ!!」
思いもよらぬ先制攻撃に、ネクロマンサーが叫ぶ。


「んもぉ~~~  大人しくしててよぉ・・・」

炎メイジは、間を空けようとするモンスターの群れの真ん中にテレポで飛び込むと
呪文を解き放つ。

「エクスプロージョン!!」



ドガーン!!!!



火炎系爆発呪文が、モンスターの身を焦がし、あるいは吹き飛ばす。


「くっ・・・!! 下だ!!毒霧は空気より軽い!!
 こっちへ来い!!」
狭いフロアでの戦いは毒霧の餌食になることを悟ったネクロマンサーは
モンスターを傍に寄せ、戦力を固める行為にでる。


「・・・・・だろうな。
 どいつもこいつもワンパターンだ・・・」


呟くやいなや、スキルを解き放つスナイパー。

「アローイラプション」


ザザザザンッ!!!


地中から突き出た矢の槍がモンスターを串刺しにする。


まさに速攻―――
地形を活かした戦いにおいて、彼らは最大に力を発揮するといっていいだろう。
冷静な戦力分析に加え、立体的な相手を追い込み範囲攻撃で仕留める二人。
耐久度に難はあるのだが、それを補う意味でも速攻はマッチしている。



―――が

「・・・思ったよりはやるようだな・・・。
だが私には毒霧も火炎呪文も通用しない。
無論その程度の矢で傷をつけることも不可能だ。
さて・・・どうするね?」

思わぬ先制攻撃に焦りを感じていたネクロマンサーであったが
すっかり余裕を取り戻していた。
元々、自分一人でやれるという自負はあったのだろう。

「・・・・やっとアタシの出番ね?
 アンタたち 手は出さなくていいわ」
高みの見物を決め込んでいたナイトは、
そう言うと中央のスペースに向かって階段を降り始める。

「ほぅ・・・? 女ふぜいが私に傷をつけることができるとでも?」

「その余裕・・・・・
 いつまで続くかなっ!?」

地を蹴り加速するナイト。
右上段から切りつけるが、ネクロマンサーは素早く身をかわす。

「喰らうがいい」

ネクロマンサーの右手にオーラが充満する。

「!!」

危険を感じたナイトはすかさず距離を取る。


ゴガァ!!!


空振りしたオーラは、階段に激しい衝撃を与える。

「ふぅ・・・・ なかなか危ない攻撃を使うわね」
漏らすナイトにはまだ余裕の笑みがみえる。
そして・・・
「少し・・・本気で行くわよ。
 ブースター!!」

剣技に意識を集中することにより、
短時間ながら己の限界以上の剣術を発揮することができるスキルである。


「む・・・?スピードがあがった・・・か。
 確かに避けるのは難儀だが、捌けぬわけではない」


キィン!!!


ネクロマンサーは手にした錫杖でナイトの剣を受け止める。

「はっは!! 所詮はオナゴ。
 スピードがあがったところでそんな軽い剣では私に傷をつけることはできんぞ!?」

「ひとつ・・・」
ナイトが呟く。

そしてなおも、一心不乱に剣を振り続けるナイト。
消耗の激しいブースターはやはり切り札であり、戦いを長引かせるわけにはいかない。

「はっはっはっはぁ!! どうした そんなもんかね??」

ナイトの繰り出す剣を時には受け流し、時には錫杖で弾くネクロマンサー。

「ふたつ・・・・・
 ・・・・・・・みっつ」


「なにをブツブツ言っている!!
 お前の剣など通用しないことが分からんか!!」

上段からの攻撃に錫杖で応戦するネクロマンサー。


ッギィン!!


「ぐっ・・・!?」

しかし・・・・たたらを踏んだのはネクロマンサーの方であった。

「バカな・・・!? 力が上がっている・・・!?」

「よっつ・・・・」
ニヤリと笑みを浮かべ呟くナイト。
その体には、いつからか4つの紋章が纏っていた。


「終わったな」
援護の準備は怠らず観戦していたスナイパーが言う。
「あぁなったら終わりだよ アイツの剣はもう止められん」


ブースターのスキルを使ったとき、同時にナイトはコンボアタックのスキルを発動したのである。
標的を捉えるたびに最大5つまで増す紋章は、彼女の力を一時的に高めるのだ。


「さぁ・・・ 念仏でも唱えなさい」

ブースターの効果もあとわずか。
ナイトはとどめを刺すべく切りかかる。

「ぐぅっ!!」

紋章が3つの時点で力負けをしていたネクロマンサーである。
剣の応酬ではナイトに分があるのは明白で、
身をかわしつつ攻撃のチャンスを伺うしかない状況となった。


ッギィィィン!!!


幾度目かの応酬の後、ナイトの剣は錫杖を吹き飛ばす。

「五つ・・・」

ナイトはそのまま、錫杖を飛ばされ尻もちをついているネクロマンサーを見下ろす。

「ま・・・・まってく・・・」

「思ったよりは楽しかったわ じゃぁね」


ザンッ!!!


紋章が5つ溜まった時のみ使える奥義 ―パニック― がネクロマンサーを切り裂いた時、
ジャクムへの門は開かれたのであった。
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by horntail | 2009-12-12 22:54 | 小説